「1歳までははちみつを与えてはいけない。」
という言葉は赤ちゃんを育ててらっしゃるママさんは聞いたことがあるのではないでしょうか?
しかし、
・赤ちゃんがはちみつを食べてしまったらどうなるの?
・食べてしまったときの対処法は?
・赤ちゃんにはちみつを与えてはいけない理由は?
・母乳から感染したりしないの?
ってところまではなかなか知らなかったりもするのではないでしょうか。
そこでこの記事では赤ちゃんとはちみつのいろいろな疑問を徹底解説します!
赤ちゃんがはちみつを食べてしまった時の対処法
・目をはなした隙に赤ちゃんがはちみつを食べていた・・・
・はちみつ入りだと知らずにはちみつ入りの食品を与えてしまった・・・
・はちみつNGだと知らないお兄ちゃんお姉ちゃんが勝手に与えていた・・・
など、いろいろな状況で赤ちゃんがはちみつを口にしてしまうことがあります。
まずはそんなときの対処法をご紹介します。
まずは落着いて対応を
赤ちゃんがはちみつを食べてしまったと気づくと、「死んでしまう!!!」と慌ててしまうと思います。
ですが、はちみつを食べたからといってすぐに症状が出るわけではありません。
また、大事に至るケースは1~3%で、適切に処置をすれば後遺症もなく回復するケースがほとんどです。
まずは落ち着いて冷静に対応しましょう。
手や口についたはちみつを拭き取る
これ以上体に入らないように手や口、体についたはちみつを拭き取ってください。
また、はちみつの容器やはちみつ入りの食品なども赤ちゃんの手の届かないところに片付けましょう。
かかりつけの病院へ連絡
かかりつけの病院へ連絡し、はちみつを食べてしまったことを伝えて指示を仰ぎましょう。
食べてしまった時間や大体の量を伝えておくといいでしょう。
経過を観察
ボツリヌス菌は数日~数ヶ月の潜伏期間があります。
なので、注意深く様子を観察することが重要です。
多くの場合は3日以上の連続した便秘により異変に気づくことが多いです。
赤ちゃんが少量のはちみつを食べてしまった時の症状は?
ボツリヌス菌は潜伏期間があり、アレルギーのようにはちみつを食べてすぐ~数時間後に症状が出てくるわけではありません。
はちみつを食べてしまってから約1ヶ月の間に
・便秘が続く(3日以上排便が無い)
・元気が無い
・母乳やミルクの飲みが悪い
・いつもより泣き声が小さい
・首がすわらない(首すわりが完了している場合)
・力が入っていない
などの症状が現れたら、すぐに病院を受診しましょう。
乳児ボツリヌス症では、便秘、元気がない、おっぱいを飲まない、泣き声が小さい等の症状に加えて、まぶたが垂れ下がったり、首がすわらなくなったりします。さらに、腕や足へ左右対称の麻痺が進むと、「くにゃくにゃ」したようすになります。呼吸をするために必要な筋肉が麻痺すると人工呼吸器による治療が必要な場合もあります。このような対症療法がうまくいけば、乳児ボツリヌス症の経過は良く、米国では死亡率は1%以下と報告されています。
引用:NIID国立感染研究所
はちみつが母乳に影響することはないの?
はちみつが母乳に影響し、乳児ボツリヌス症になることはない
ママがはちみつを食べても母乳にボツリヌス菌が入ることはありませんので、授乳中でも安心してはちみつを食べて大丈夫です。
むしろ、はちみつは大人が食べるにはメリットがたくさんあるので、食べ過ぎに注意しながら積極的に食べるといいですね!
ですが、赤ちゃんの手の届くところにはちみつを置かないように注意しましょうね!
母乳から乳児ボツリヌス症にかかることはないのは何故?
はちみつにボツリヌス菌が入っていたとしても、ママの体内でボツリヌス菌が処理されるためです。
健康な大人の場合、腸内細菌がボツリヌス菌をやっつけてしまいます。
ママの腸内細菌がボツリヌス菌をやっつけてしまうので、母乳の影響で乳児ボツリヌス症にかかることは無いんです!
でも、赤ちゃんの腸内はボツリヌス菌を対処できずに増えていってしまうことで、乳児ボツリヌス症を発症するというわけです。
ボツリヌス菌の芽胞を食べると、1歳未満の乳児の腸内で、「固い殻に閉じこもった種子のようなかたち」の芽胞から、「増えることができるかたち」になってボツリヌス菌が増殖し、乳児は自分の腸内でボツリヌス菌が作った毒素により、ボツリヌス症にかかります。この病気を「乳児ボツリヌス症」と呼びます。
引用:NIID国立感染症研究所
まとめ
ボツリヌス菌は恐ろしい菌ですが、乳児ボツリヌス症は死に至る可能性が高い病気ではありません。
はちみつを食べさせないように注意しつつ、もしも食べてしまったときのために適切な対処法を知っていると安心ですね!