妊娠後期はおなかの赤ちゃんも大きくなり、激しい胎動も感じられていよいよ出産が近いという実感が湧いてくる時期です。
日常生活を送るだけでも疲れやすいのに、なぜか夜になると眠れない日が続いて徹夜になり、昼間に寝てしまうママも多いですよね。
この記事では、妊娠後期の昼夜逆転生活による影響や、その対処法についてご紹介します。
妊娠後期に昼夜逆転で起きる、徹夜する影響
夜の眠りが浅くなっているママの気になることと言えば、このままの生活ではおなかの赤ちゃんにとって良くないのではないのかということですよね。
何も問題がないのであれば気にする必要はないのですが、少なからず赤ちゃんやご自身の体にも影響があると考えられます。
赤ちゃんへの影響と妊婦さんご自身への影響をそれぞれ分けてご紹介します。
昼夜逆転生活による赤ちゃんへの影響
発達が遅れる可能性がある
妊娠後期に睡眠不足で昼夜逆転の状態が続いてしまうと、おなかの赤ちゃんの生活リズムが整えられず発達に影響を及ぼすと考えられます。
母体の脳で作られた睡眠に大きく関係するホルモンが、胎盤経由で赤ちゃんの血液中に入り、赤ちゃんの脳に届けられるためです。
この睡眠のリズム調節に重要な役割を果たしているホルモンが「メラトニン」です。
赤ちゃんは妊娠27週頃から光を感じられるようになると言われていますが、このメラトニンと脳が作用することにより外の世界の明暗を区別できるようになるのです。
ママの生活リズムが崩れているとホルモンの関係で赤ちゃんが受け取る情報も変わってしまうため、時間を測定する仕組みの発達を遅らせてしまうことに繋がりかねません。
暗くなった夜に眠りにつき、明るくなる朝に目覚めるという24時間のリズムを繰り返すことで、おなかにいる時から正しい昼夜の区別をできるようにしたいですね。
ストレスを感じてしまう
昼夜逆転生活でママがストレスを感じていると、おなかの赤ちゃんもストレスを受けている状態の可能性があります。
再びホルモンの話になりますが、母体でコルチゾールというストレスホルモンの放出状態が慢性的に続いてしまうと、赤ちゃんにも伝わり心拍数や胎動が減ると言われているためです。
本来コルチゾールは胎盤で防御されて胎児には伝わらないようになっていますが、合併症などで胎盤が上手く機能していない場合にはそのまま伝わる可能性があります。
おなかにいる時にコルチゾールが増えると神経系の発達に関係してくるとも言われているため気を付けなければなりません。
昼夜逆転生活をしていても昼間に寝れば睡眠時間は確保できていると感じてしまいがちですが、体はストレスを感じています。
規則正しい生活を心がけて、心身ともにストレスフリーな状態で過ごせると安心ですね。
昼夜逆転生活によるママへの影響
うつ病のリスクが高まる
妊娠後期の徹夜や昼夜逆転生活を続けると、うつ病になってしまう可能性があります。
生活リズムが崩れることで生じるストレスが原因でエネルギーが低下すると抑うつ状態となり、そのままの過ごし方を続けるとうつ病になりかねないのです。
妊娠中にうつ病になると早期産や低出生体重児のリスクが増加するとも言われており、ママの産後にも影響してきます。
妊娠後期で臨月近くになると、ただでさえ出産への不安で精神的にストレスを感じやすくなりますよね。
産後に影響を及ぼさないためにも、妊娠中に少しでもストレスを感じにくくすることが効果的です。
夜中起きる・むずむず・イライラしてしんどい時の対処法
妊娠後期には夜寝ていても脚がむずむずして何度も起きてしまい、気持ち悪くてなかなか深い眠りにつけないということがありますよね。
一度起きてしまうとずっとむずむずが気になってしまい、イライラしてしんどい状態になってしまいがちです。
こうした症状で悩んでいる場合は、むずむず脚症候群の可能性があります。
人により脚全体なのかつま先のみなのか症状はそれぞれですが、妊娠後期に数多く発症するとされています。
むずむず脚症候群の原因ははっきりとはわかっていませんが、ホルモンバランスの乱れや鉄分不足、ストレスなどが関係する要因として挙げられています。
むずむず脚症候群の対処法
夜に脚がむずむずして眠りの浅い状態が続いている場合は、一度かかりつけの病院で相談してみてください。
適度なマッサージや意識的に鉄分を取ることで改善することが多いですが、妊娠中は一人の体ではないのでお医者さんに聞いてみると安心できますよね。
不安なままではストレスになってしまうので、自分に合ったケア方法を教えてもらいましょう。
まとめ
妊娠後期に夜眠れなくなり昼夜逆転の生活が続くと、不安や罪悪感を感じてしまいますよね。
脚がむずむずして夜中に起きてしまいしんどい状態が続くなど、出産間近になると様々なマイナートラブルが起き、イライラしてしまうことも多いでしょう。
出来る限りストレスフリーを心掛け、残り少ない妊婦生活をリラックスして過ごせるといいですね。